一番つらかったのは……
本人が目の前で苦しんでいるんですけど、やっぱり学校に行かせないといけないとか、いつになったら良くなるんだろうとか、苦しんでる息子をどうやって助けてあげられるのか分からなくて、それが一番苦しかった。
本人の様子を見ていると、学校に行けるなんて思えなかった
でも(不安は)ずっとありました。休ませてあげるのはもちろんと、それしか本人の様子的にも...ずっと休んでたら、友達に会わなくても大丈夫なんだろうかとか、やっぱり人とのコミュニケーションがなくなっていくっていうところで、この子は大丈夫なんだろうか。
ますます本人もこう、罪悪感とかそういうのが募っていくんじゃないかと思っていたので、行ってもしんどいし行かなくてもしんどいし。どうしていてもしんどいっていうのが本当にどうしたら解決できるんだろうってずっと思ってましたね。
母親の私以外、誰もこの気持ちはわからない、そんな感じで……
最初の1週間はもう本当に布団にくるまって出てこなかったですし、洗面所の隅でちっちゃくなって死にたいって言ったりだとか。でもそれを学校に行ったら出さないです。
学校の先生たちは1限2限だけでも行くと、本人は楽しそうにしてたりだとか笑ってたりだとかしてたようで、(先生から見たら)「元気そうで良かった」とか。友達とも仲良くしてるように見えるので。何ていうんですかね?誰もしんどい様子を見ていないので。
周りに、本人も支えている私たち家族、特に母親のことを、多分わかってもらえない
事情を知らないっていうのもありますし、そういう子がクラスにいるっていう事さえ知らない人もいると思うんですよ。
不登校の本人とか、親御さんとかって、隠したいのかなとか思ってたんですけど。その気持ちも分かるんですよね。でも、ずーっとそれをしていると本当にみんなに存在すら知られないまますぎていくっていう、苦しみさえも知られないっていうのが、やっぱり辛かったことですかね。
この苦しみを知ってもらいたい
ひとりひとり事情は違うかもしれないけど、時々誤解されたりもして。わがままだとか。そんなことで不登校をしているわけじゃなくて。
やっぱり不登校の子が「学校に来ないの?」とか言われたら傷ついてて、すごく苦しんでるっていうこと。そういった当事者・経験者の苦しみを、もう少しハードルが低い形で、皆さんに届けられたり、地域の人たちに理解していただけたらいいですよね。
学校の先生には子どもの本当の気持ちをもっと知ってもらいたい
やっぱり子どもは、1人で辛い思いをしてる。けれども、その当時は登校を頑張らないといけないっていう環境しかなかったと思うので、なんかちょっと助けてくれたりとか、学校や先生方に本当の気持ちを分かってもらって、寄り添ってほしいなと思います。